「六郷満山」とよばれる 独特の山岳宗教が栄えた国東半島には 山岳修行に用いられた行場がいくつも残されています
素人が足を踏み入れるのは危険なので推奨されない場所もありますが 比較的安全で 興味深い行場もあります
今回はその中から2つのスポットをご紹介します(^_-)-☆
① 中山仙境
② 天念寺耶馬
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① 中山仙境
それぞれが違うルートを主張する「Google map」と「カーナビ」に迷わされながら どうにか目的にたどり着きました^^;
国東半島北部にある 中山仙境の登山口です
このあたりは夷耶馬(えびすやば)とよばれる景勝地ですが 岩峰が林立していて 本家の耶馬渓を彷彿とさせます
トイレを備えた休憩所を越えて奥の道へと進みます🐾🐾
登山届のポストと 注意喚起がありました
川の堰堤を渡った 向こう岸が これから登る山です
なんと 登山口でいきなり道に迷いました^^;
正面の急坂にはロープ… 右には標識が…
「行場」なのでロープが垂れていてもそんなに不自然ではありませんよね
一方 標識には「T-4逆打ちロングトレイル」と書かれています
中山仙境とは無関係そうだし "逆打ち"という響きも嫌だったので…
正面のロープの道を選びました
ところが ロープをたどり終えると はっきりとした道がなくなりました!
途中 すごい急坂で何かにつかまらないといけないくらいでしたが…
時々目印のリボンがあったので きっと大丈夫と思って進んで行きました
足場を探りつつ次のリボンを目標にしながらとにかく登って行きました
ピンクのリボンが続いていたので きっと大丈夫と思い…
かなり深入りしてしまいました^^;
ところが この地点を最後にリボンが見当たらなくなりました👀
来た道は分かっていたのですが 引き返すのも躊躇するような藪道^^;
次のリボンを探して もう少し進んでみようということになりました
結局 後悔することになり^^;
意を決して もと来た道を戻ることにしました🐾🐾
少し下ったところで 登山者の話し声がかすかに聞こえてきました!
声を頼りに どうにかリカバーして本道に合流できました!
こちらが本道です ✨
ピンクのリボンとともに しっかりとした階段がつけられています
最初に右に進んでいれば なんてことはない…
平坦な山すそを回って 5分ほどで来れる道のりでした^^;
リボンやテープは登山者用とは限らない!
以前 かげとらこさん(id:kagetora5)に教えていただいたのに…
行場だし 道も険しいに違いないという思い込みに惑わされました
もしかしたら本当に上級者用の登山道だったのかもしれませんが…
林業用の目印だったのかもしれませんね⁉
kagenogori(id:kagenogori) さん???
危うく遭難をまぬがれてほっとしたからか
ここからは 疲れも吹き飛んで順調に進みました🐾🐾
あっと言う間に前の登山者に追いついて 尾根筋に到着 !
標識があると安心します♡
簡易なものは時々回転してあさっての方向を指していますが^^;
最初の鎖場が現れました
鎖も使わず ズカズカ行くすまりん(笑)
もう少し可愛く撮ってほしかったです
お宿のチェックインがおそくなるのが心配だったのです^^;
岩を上ると 見晴らしのよい場所に出ました✨
鎖場はこの先も何か所かあります
おっと バランス注意!
ここは ちゃんと鎖を持っています(^_-)-☆
一気に視界が開けて 夷耶馬の絶景が一望できました✨
この鎖場の岩を登ったところに...
目的の無明橋(むみょうばし)があります🚩
無明橋は岩の上に渡された細い石橋です
よく見ると2枚の石が突き合わせになっていますが…
特に支える構造はありません↓
もちろん ボルトで接続もされていません
邪な心を持つ者が通ると 落ちるのだそうです^^;
(橋ごと崩れて落ちる…ということでしょうか)
足もとを撮影する すまき
足と比較していただければ 橋の細さが分かりますね…
そして その高さも😱
片側は崖になっていて↙↙落ちたら怪我ではすみません(>_<)
もう片側は地面があるので落ちるならそちら
冗談です!! 充分 高いです^^;
高所恐怖症のすまりん… おそるおそるの1歩目(笑)
よろよろとゆっくり…
むしろ さっさと歩いた方が安定しますよね(笑)
短い橋なので 高所恐怖症でないかたなら なんてことないのかもしれません
そして 無事に二人とも渡ることができました(^_-)-☆
振り返った景色⤵
中山仙境✨ 絶景でした!
写真手前側には さらに登山道が続いています
すまりんたちは無明橋が目的だったのでここで折り返しました🐾🐾
恐ろしいこの橋をふたたび…^^;
一瞬で終わりますが すまきが撮影した動画です
ひとりで せーのっ!って 気合入れてます(笑)
帰りは ちょっと慣れてきてますね(^_-)-☆
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② 天念寺耶馬
※翌日に 下から見上げただけです
国東半島には「無明橋」のある行場が他にもあります
こちらは中山仙境から南へ山二つぐらい越えたところにある天念寺耶馬
「鬼会の里 歴史資料館」に広い駐車場があります
行場の地図がありますが こちらの無明橋に行くのも勇気が必要
理由は 山を見上げればわかります⤵
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下から見上げるだけで十分ですかね^^;
恐ろしい行場です…
いつか機会があれば…(笑)
駐車場から道をはさんで向かいに展望台があったので行ってみました
いい景色にゃー♥
案内板の写真によると この中におどろおどろしい名前の岩があるようです
👇左側が「鬼死岩」で 右側にそそり立つのが「姫落としの岩」
内容は書かれていませんでしたが きっと悲しい物語があるのでしょうね
歴史資料館の隣に 天念寺というお寺がありました
こちらが本堂
今は無住寺になっていて 自由に拝観できます
お寺なのに… 隣に鳥居がありました!
こちらは身濯神社(みそそぎじんじゃ)というそうです
神社と棟続きになっている かや葺き屋根の建物は 天念寺の講堂です
川向こうから見ると神社とお寺が仲良く並んでいます
典型的な神仏習合ですね✨
天念寺の講堂には観世音菩薩が祀られていました
堂内に巨大なたいまつが置かれていました!
天念寺修正鬼会(しゅじょうおにえ)に使われたものだそうです
修正鬼会は国東六郷満山に古くから伝わる伝統行事です
五穀豊穣を祈る寺院の正月行事である「修正会(しゅしょうえ)」と 大晦日の夜に悪鬼を祓う宮中行事である追儺式(ついなしき)が変化した「鬼の火祭り」が一体になったもので国指定の重要無形民俗文化財ということです
六郷満山を開いた僧 仁聞(にんもん)が 無病息災と五穀豊穣を祈願して始めたものだといわれており 1200年以上の歴史があるそうです
昔は 六郷満山の各所で行われていましたが 今ではこの天念寺を含めて3寺のみで行われるそうです
夜になると大きなたいまつに火が灯され 鬼が堂内を激しく舞った後 参拝者に「無病息災」の火の粉を振り掛けるのだそうです
激しいたいまつの焦げ跡が壁に残っていました
寺の前の長岩屋川の巨岩に「川中不動」(かわなかふどう)とよばれる磨崖仏があります
岩には不動明王と 脇侍の制多迦(せいたか)童子・矜羯羅(こんがら)童子の立像が刻まれています
氾濫を繰り返す川の水害除けの願のため 室町時代につくられたそうです
不動明王の高さは3.23mもあるそうです
僧侶のかたでしょうか… お経をあげておられました
静かな里の寺に読経の声だけが響いて なんとも神聖な雰囲気です
傾いた晩秋の日が後光のようにあたりを金色に染めていました✨
今回のお話は以上です
次回は
湯布院温泉のお宿「ゆふいん泰葉」のご紹介です(^_-)-☆