すまりんの てくてく ふたり旅

部屋付き温泉のある素敵な宿と美食を求め 夫のすまきと全国飛び回ります!

紅葉の両子寺と両子山の七不思議 (大分県)

九州の『たんこぶ』 国東(くにさき)半島

瀬戸内海に突き出した特徴的な丸い形の半島は"両子火山群"とよばれる古い火山の活動によって形成されました

地図で見るとすそ野の広い円錐形の成層火山っぽく見えますが…

実は浸食開析が進んでいてそれほど高い山はありません

中央の標高720mの主峰両子山(ふたごさん)をはじめとする複数の風化した溶岩ドームが山塊をつくり そこから緩やかな長い谷が広がっています

谷はいくつも放射状に広がっていて「二十八谷」とよばれます

ハスノハカシパンみたいですね(笑)

画像がないので気になるかたは検索して下さい(^_-)-☆

 

一方 風雨に削られた鋭い岩峰が林立し自然の神威を感じる場所も各所にあります

古来からこの地は山岳信仰の場だったようです✨

谷に住み 田畑を拓いた人たちは次第にまとまり 六つの郷をつくりました

「六郷」のほとんどは宇佐神宮神領地でした

 

八幡信仰の大本である宇佐神宮は国東半島ののど元にあたる位置にあります

↑過去に撮影した写真です

 

古来の山岳信仰宇佐神宮の八幡信仰とブレンドされ 国東半島におびただしい数の寺院や聖地がつくられたといいます

宇佐市役所HPより

六郷満山峯入り/宇佐市

これらの寺院は

 学問をするための本山(もとやま)

 修行をするための中山(なかやま)

 布教をするための末山(すえやま)

に分けられ 三つ合わせて満山と呼ばれていました

 

これらの「六郷満山」の総持院として 全山を統括したのが

今回訪れる 両子寺(ふたごじ)です(^_-)-☆

養老2年(718年)に創建された中山本寺で つまり山岳修行の根本道場でもありました

 

空港から 半島中心部の両子山に向けて長い谷をさかのぼっていきます🚗

 

すまりんたちが両子寺を訪問したときは ちょうど紅葉の季節でした

ここは大分県でも有数の紅葉の名所です

 

↓この道の右脇から長い階段の参道がはじまります

この先にも駐車場がありますので かなり上まで行くことができます(^_-)-☆

今回は歩くのが目的ではないので車で上まで行き 参道に合流しました

 

紅葉は終盤でしたが まだ綺麗な景色です✨

歩き始めてすぐに護摩堂(本堂)の下に出ました

ここから先は拝観料を払って見学します

開門時間:8:30~16:30

拝観料:300円

 

ご本尊は鎌倉期の作と伝わる大聖不動明王です

※内部は撮影禁止なので パンフレットのお写真を… 

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見晴らしの良い縁側は一周することができます

縁側から 色とりどりの紅葉が楽しめました(*^^*)

途中に 佛足石👣がありました⤵

『この仏様の足跡に上がり貴方の足をあわせ 足腰をさすり心身の健康と足腰が丈夫でありますようお祈り下さい』

と書かれてあります

 

最近ぎっくり腰を患ったすまりんは腰をさすりながらお祈り中…

この時は なんともなかったのですけど(^_-)-☆

 

護摩堂を出て歩いて行くと 境内の奥にひときわ赤い紅葉がありました

しぐれもみじ だそうです

両子寺には七不思議があるそうで 「しぐれもみじ」はそのひとつです

このもみじの下に立ち空を見上げると 晴天の日でもしずくが顔に落ちるそうです

七不思議なんて言われたら 一瞬 血のしずくを想像しましたが^^;

光のしずく✨がこぼれ落ちてきそうな美しさでした

 

奥の院に向かって坂を登っていくと 次の七不思議が現れました

「鬼橋」です

千徳坊という大力僧が一枚の大石をひきおろして架けたと言われます

現在では何ということもない橋ですが 人力だけで作るのは大変そうです!

橋は充分な幅がありますが 転ぶと危険なので注意して渡りましょう

※う回路もあります

 

時間の関係で「七不思議」全部は見学しませんでした

ご紹介は4か所のみとなります(^_-)-☆

 

ここからちょっと階段の道があります

 

紅葉の絨毯の中に大講堂がありました

明治維新廃仏毀釈で焼失し 平成3年に再建されたそうです

ご本尊は阿弥陀如来で鎌倉末期から南北朝にかけての作だそうです

※内部は撮影禁止なのでこちらもパンフレットの写真をお借りしました

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さらに階段を登って奥の院へ🐾🐾

山道を少し進むと 岩陰のむこうから懸崖造りの建物が姿をあらわしました

奥の院は杵築藩主の寄進によるもので 江戸末期に建てられました

裏側の岩屋洞窟に入ることができます

裏に不老長寿の霊水が湧いているそうですが…

どこか分かりませんでした^^;

 

奥の院へ向かう道の手前に「お山巡り・百体観音案内図」の看板がありました

崖の上へ鎖の道が続いています…

七不思議の「針の耳」や「鬼の背割」も見学できそうなので行ってみることにしました

 

いきなりすごい急坂!

お山巡りをする人なんて あまりいないのでしょうか…

ちょっと道は荒れ気味です^^;

 

『これよりお山巡り』!?

今までの道は前座だったのでしょうか^^;

 

まだ険しい道は続きます…

 

突然 巨大な岩が現れました

ふもとには石仏がたくさん安置されていました

よく見ると 岩のくぼみの中にも⤵

百体観音というそうです

 

道は巨岩の中へ…

さらに細い洞窟の奥へと続いています

ここが七不思議の三つめ 「針の耳」です

岩が折り重なり その穴を通るのがあたかも針に糸を通すごとく難しいそうです

通りました!

 

忍者が先導してくれています(笑)

この向こうが急な滑り台みたいになっていて 

 下が崖になっていました😱

写真では伝わらないかもしれませんが 石がツルっとして怖かったです^^;

 

頼りになる忍者ストッパー参上✨

なんとか 崖まで滑り落ちずに止まりました(笑)

 

さらに進むと 真っ二つに割れた大岩が見えてきました

七不思議の四つめ「鬼の背割」です

千徳坊(←鬼橋を架けた人です)が大岩を背で割って通路をあけたといわれています

まさに土木工事の神様✨のようなかたですね!

 

一刀両断されたような岩の間を通って行きます🐾🐾

そびえる岩壁…

足もとはこんな感じです⤵

 

舗装された道に出ました

どうやらお山巡りを抜け出せたようです

この道は 国東半島最高峰 両子山の山頂へ向かう登山道です

道を登っていくと「鹿のツメ割」という七不思議のひとつがあるようです

大きな石に親子の鹿のツメの跡があるんだとか…

すまりんたちはこれ以上登山をする時間がなかったので 山を下りました

 

ふたたび しぐれもみじが見えてきました

右の斜面にあるのは パワースポットの「岩張もみじ」

名前の通り 岩の上に根を張っています

全体を写真におさめるのが難しかったです^^;

まるで自転車のヘルメットのようですね(笑)

 

 

参道をずっと下って行くと 残り二つの七不思議があります

 

 ● 霊水走水観音:冬は温かく夏は冷たい霊水が湧き続ける?

 ● 無明橋:信仰心のないものが通ると落ちる?

 

それはまたいつかの機会に (^_-)-☆

 

次回は 

国東半島の行場のお話です

※「無明橋」という名称が出てきますが 両子山の七不思議とは関係ありません