福岡空港を飛び立って約30分
すまきとすまりんがやってきたのは...
小さい空港ですが ボーディングブリッジがありました
でも すまりんたちは タラップで滑走路に降りて建物に向かいました...


対馬は長崎県に属する 日本第10位の面積の島です(ちなみに第9位は奄美大島で 第11位は淡路島です)
主島の対馬島は南北に細長い一つの島でしたが 中央部のくびれた部分に万関瀬戸という運河が開削されて 北部の上島 南部の下島に分割されました
魏志倭人伝でも一支國(=壱岐)と並んで「對馬國」 の名が出てきます
古くから日本の最前線に立つ国境の島だったのですね
そんな対馬に緊張が走ったのが663年!
白村江の戦で唐・新羅連合軍に敗れた天智天皇は 敵の侵攻を恐れて防御態勢を固めます
福岡に水城(みずき)を築き 都は近江に移して 九州から瀬戸内の各地に山城を築きました
その最前線の城が金田城(かねだじょう/かねたのき/かなたのき)でした
金田城は対馬空港から車で20分ほど...
対馬の上島と下島の間にある 浅茅(あそう)湾に面した要害の地にあります
県道を折れて車一台がようやく通れる細い道を進みます


登山口に 車4台がとめられるスペースがあります
丁寧に駐車のしかたを写真で解説してありました
金田城は続日本百名城だそうです!
ここからは歩いて登山です
レンタカー会社のかたは 山登りに3時間以上かかると言っておられました
8:45に出発しました!
野ねずみさん🐭発見!!すごく小さかったです
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下の写真では ど真ん中にいます🐭
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しばらく道を行くと 視界が開けて美しい浅茅湾と対馬の山々が一望できました
対馬暖流の影響でしょうか... 鬱蒼とした原生林が生い茂っています
いきなり現れた 巨大な石垣⤵
1400年近くも前の建造物です!
こちらは南門⤵


飛鳥時代に築かれた古代山城は 中世以降の山城とは全く異なっています
本丸や二の丸といった曲輪や 天守のような中心施設はありません...
山を鉢巻きのようにぐるりと石垣や土塁で囲んだだけの構造で 内部に武器や食料が備蓄され 有事には「逃げ城」として周辺の人々も含めて皆がたてこもったものと想像されています...
黄色の線が金田城の石垣遺構です
山の全周を取り囲む石垣は2.8kmにも及びます!
すまりんたちは山頂へと向かいました🐾🐾


南側の石垣は海岸沿いから山頂まで斜面を駆け上がるように続いています
駐車場からおよそ45分で山頂に到着しました🚩
烽火台があったのでは と考えられていますが古代の遺構はありません
浅茅湾には明治時代 海軍佐世保鎮守府隷下の竹敷要港部が置かれていて これを防衛するための砲台が 城跡の山頂に築かれました
大砲の砲床でしょうか...
石垣は山頂からさらに尾根伝いに続いていて 見学道の階段が続いています...
左側に時折 青い海を見ながら山を下って行きます…
最初のうちはこんなに整備されていたので楽勝かと思っていました
尾根の向こう(北側)は断崖絶壁です
このちょっと前から 道は 突如として荒れた急坂に…
小さく写っているのは すまき です
九州を直撃した2020年の台風10号の影響でしょうか..
倒木が道をふさいでいます
もっとちゃんとした登山靴で来るべきでした^^;
足場の悪い道が続きます...
枯葉にまぎれて 足を引っかけるワナのような金属棒がニョキニョキ
よく見るとあちこちに^^;
もともとはこんなふう⇩だった木の階段が朽ちて金属の釘だけが残っているんですね
危ないです...
こんなところにもでっぱりが!
足元注意です!
ようやく海岸近くに下りてきました
木々の間から見える海の色がきれい(*'▽')♡
不明瞭な道に不安をおぼえはじめたころ ふたたび遺構が現れました!
一ノ城戸
穴太衆(安土桃山時代以降の石垣づくりのプロ集団)もびっくりの高石垣✨
石垣を登る敵を側面から攻撃できる横矢構造(古代山城では雉城というそうです)が備えられています
さらに進みます🐾🐾
二ノ城戸です
ここに門があったそうです⤵
道に迷いそうになりながら ピングシ門跡にたどりつきました
この付近が金田城の中枢部分だったと考えられていて 建造物の柱跡が見つかっています


三ノ城戸
三ノ城戸には水門がありました
ぐるりと山を囲む石垣は 谷筋も埋めていて 石垣の下部に川の水を流すトンネルがつくられます
古代山城ではこの構造を「水門」といいます
写真では崩れて溝になっています
東南角石塁
高く積み上げられた石垣は 一部崩落しています
穏やかな対馬の海...
すまりんバテてます...
左の杭は掘立柱建物跡ですが 兵士の詰所でしょうか
唐衣 裾に取りつき 泣く子らを 置きてそ来ぬや 母なしにして
万葉集に収録された防人(さきもり)の歌です
つらく厳しい国境警備の任務にあたる防人たちが この城を守っていたのです...
山をぐるりと回って "最初に見た石垣"に戻ってきました!
まさかここに出てくるとは思っていませんでした!
駐車場に帰ってきました
車は4台とまって満車になっていました
ただいま10:45分ですので ちょうど2時間で一周することができました
以上 古代山城の金田城のお話でした
次も対馬観光のお話です(^_-)-☆
...続