すまりんの てくてく ふたり旅

部屋付き温泉のある素敵な宿と美食を求め 夫のすまきと全国飛び回ります!

日本唯一の砂漠と三原山登山のお話

本日は三原山のお話です

 

 裏砂漠

   三原山登山

 

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まずは「裏砂漠」のお話です

 

伊豆大島には東京都道208号大島循環線と言う 島を一周する道路があります

けれど島の東岸にはほとんど集落がなく寂しい一本道をひたすら進むことになります🚗

 

そんな道の途中にぽつんとあらわれる道標

「月と砂漠ライン」の分岐点です

ロマンチックな名前の道は 島の中央の三原山に向かって伸びています

 

2㎞ばかり進んだ所にゲートがあり 道は行き止まります

右折して細い道を進むと500m先に車が数台とめられる駐車場がありました

 

こちらが駐車場⤵

簡易トイレが設置されていました

 

ここから「裏砂漠」の展望台へ向かう登山道に進むことができます🐾🐾

足元は細かい火山灰で 海辺の道のようです

 

低木の間の道を進むと…

 

一気に見晴らしが開けました!

↖左手に広がる黒い荒野が「裏砂漠」です

 

国土地理院が発行する地図に日本で唯一「砂漠」と表記された場所だそうです

 

しばらく進むと 小さな看板と石碑が見えてきました

もく星号 遭難の地です

1952年(昭和27年)4月9日…  羽田から大阪を経由し福岡に向かう日本航空の旅客機「もく星号」が墜落し 乗員乗客全員の37名が亡くなった事故が ここでありました

戦後初の定期旅客路線で 当時は機体に愛称がついていました

まだGHQ占領下で 機体も操縦士もノースウェスト航空から借りていたものだったそうです…

 

 

真っ青な空と 黒い砂だけの世界

三原山の陰から 不意に富士山の頂が顔を出しました

裏砂漠第1展望台 からの眺めは 奇跡の絶景でした✨

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こはちょうど三原山外輪山の東側の稜線にあたります

 

噴火を繰り返してのっぺりと火山噴出物に覆われた三原山

黒い三原山と 雪を頂いた白い富士山✨

 

普段見ることのない砂漠と富士山のツーショットにテンションが上がります

足元は一面 小さく砕けた黒いスコリアで覆われていました

高温で融解した表面はガラス質になっていてキラキラと輝いています✨

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最終目的地の第2展望台へ向かいます🐾🐾

穏やかに見えますが 風がびゅうびゅうと吹きすさんでいます!

 

終点の裏砂漠第2展望台

頂上です🚩

月の地表に降り立ったような錯覚を覚える景色でした

 

こちらは三原山の火山活動を観測する機器なので触れてはいけません

 

後ろを振りかえれば 一面の裏砂漠と 稜線沿いに歩いてきた道が見えます

 

左手には三原山

こちら側からだと単なる盛り土みたいに見えますね

比較するものもないので なんだか小さく見えてしまいます

月面に降り立った宇宙飛行士も こんな錯覚を感じるのでしょうか…

 

 

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後半は 翌日の三原山登山 」のお話です

 

大島温泉ホテルの屋上から見た 朝焼けの三原山

 

三原山登山道路をドライブして外輪山の縁にある山頂口展望台へと向かいました🚗

 

登山道路の途中

山頂付近から始まった割れ目噴火の火口跡を望む展望台がありました

山を割るように 火口の窪みが列をなしています

当時はここから高さ1000mにも達する真っ赤な溶岩が噴き上がりました

 

1986年…

時の中曽根内閣・鈴木東京都知事が 一万人にのぼる伊豆大島全島民の避難を決断した「三原山の大噴火」は すまりんもかすかに憶えています

 

さらに5分ほど車を走らせると 山頂口展望台の駐車場に到着です

 

本日も空は晴れ渡り 相模湾が一望できました(*^^*)

 

三原山レストセンターの横に登山口があります

ここからは徒歩での登山になります🐾🐾

 

レストセンターから歩くことわずか1分…

御神火茶屋の前から 外輪山に囲まれた火口原にそびえる三原山が見えました

三原山展望所(外輪山展望台)

歩きたくない人は ここで記念写真となります(^_-)-☆

 

すまりんたちは 9:45に登山スタートです

山頂までの距離はおよそ2.2kmで 普通に歩けば40分くらいの行程だそうです

 

一般車両はここで通行止め⤵

山すそに取りつくまで 平坦な火口原の道を2kmほど歩きます

1986年の噴火の際には この火口原一面に溶岩が広がったそうです

今は植物も生えていますが 固まった溶岩流が道の両側に盛り上がっています

溶岩には種類があってバホイホイ溶岩とかアア溶岩とか奇妙な名前がついています

「バホイホイ」は表面が滑らかなタイプ

「アア」は表面がトゲトゲしたタイプ

 ※どちらも火山の多いハワイの現地語に由来する学術用語だそうです

 

退避シェルターがありました

御嶽山の噴火でもそうでしたが まずは降り注ぐ火山弾から身を守らなくてはいけません

 

だいぶ山に近づいてきました!

そろそろ道が上り坂になります…

ここは標高620mで 山頂までは320mです

雲がもくもく…

クジラ雲🐋?

 

すまりんたちは約30分で 頂上火口縁に到着です🚩

道の先に大きな岩が見えていますね

アグルチネートといって マグマのしぶきが積み重なってできた岩なのだそうです

もとは火口の中でできたものが 1986年の噴火の際に火口を満たした溶岩の中に浮かんで ここまで流されてきたのだそうです

噴火のときにこんな場所にいたらひとたまりもないと思いますが…

神様の存在を信じたくなるような奇跡が起こったそうです✨

 

こちらは巨岩のすぐ隣に立つ三原神社の鳥居

古来から御神火として 三原山自体が信仰の対象となってきました

雲がかかっていますが ちょうど鳥居の方向に富士山も見えます

 

こちらが社殿

火口至近のこんな場所にあるにもかかわらず 1986年の噴火の際にも なぜか溶岩流は神社を避けるように左右に分かれ 被災しなかったのだそうです

まさに神の奇跡ですね!

 

鳥居の下には流下した溶岩が黒々と広がっています

当時は灼熱地獄のような景色だったに違いありません…

 

火口を一周するお鉢巡りができます

※ふもとの大島温泉ホテルからも直接歩いてくることができます

 

おすすめに従って 反時計回りに火口を一周してみます(^_-)-☆

 

三原神社からすぐ近くにある 火口展望台

公衆トイレ管理用の車と 東大地震研の車が入ってきました

(※一般車両は上がれません)

 

ここから火口展望所に向かって 急坂を登っていきます🐾🐾

写真からは想像つきませんが 風がきつくて飛ばされそうでした(>_<)

 

これはホルニトと呼ばれる溶岩の丘

溶岩は表面が冷えて固まっても中は熱く流動性を保っているので 中だけ流れ出して溶岩洞というチューブ状の構造をつくることがあります

洞内のガス圧などが高まって 天井を破って噴き出してできた丘がホルニトだそうです

 

ガスが噴き出してきた穴があいています 

中で溶岩洞につながっているそうです

 

三原山桜島阿蘇のように火口から煙はあがっていませんが 火口の外側に わずかに白い蒸気を噴いている場所がありました

🔍



平坦な山頂の中央に火口があるので この位置からはまだ火口を覗くことはできません

 

対岸は伊豆半島

眼下に広がる砂漠のような景色…

昨日訪れた裏砂漠に対して こちら側を表砂漠というそうです

 

南の方には 伊豆七島の島影がみえました

特徴的な円錐形の島は利島(としま)です

写真を撮っている間も 強い風が吹きつけて すごく寒かったです

 

前を歩く人も強風で難儀しているようでした^^;

 

ここで 風向き変わりまして…

 

両腕に風を受けて 一気に駆け上がるすまき

 

すまりんも 追い風のうちに 走ります(笑)

 

火山観測機器です

 

三原山山頂中央火口に到着🚩

最強の風!!!

すまきの髪では 風の強さがイマイチ伝わらないと思うので (笑)

すまりんのボサボサ頭をご覧ください (笑)

つかまっていないと飛ばされそうでした(>_<)

 

すまきが精一杯 手を伸ばして上から撮影した写真です⤵

この中になみなみいっぱい溶岩が溜まっていたのですね^^; 

恐ろしや…

 

火口縁は広く 台地の中央に落とし穴のような火口が開いています

中央にコンロ穴のある焼肉屋のテーブルのようです

 

あちらに見えるのが 冒頭にご紹介した裏砂漠展望台

 

さらに火口のふちを一周していきます🐾🐾

 

裏砂漠展望台の正面までやってきました 🔍

あんなに広大だった裏砂漠がちっぽけに見えました

 

強風は続きます…

せっかく下り道になったのに 向かい風^^;

目に砂が入ってすごく痛かったです

すまきはあまり痛がりませんでしたが 瞳の大きさの差でしょうか(笑)

 

 

真ん中のこげ茶色の丘は 1986年の割れ目噴火の火口壁です

割れ目の所まで下りてきました

強風にあおられながら なんとか割れ目の中を覗いてみました

ここから炎のカーテンが噴き上がっていたのですね!

 

大島温泉ホテルへの道の分岐がありました

 

すまりんたちはそのまま一周していきます🐾🐾

 

ちょうど11時  お鉢を一周して戻ってきました

予定通り ちょうど50分くらいですね(^_-)-☆

 

20分ほどで 無事 下山しました (^_-)-☆

山頂の強風がウソのように 穏やかです

強風のためすまりんのカバンの中にいたちいさな須磨もほっとしているみたいです

 

 

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次回は伊豆大島ぐるっと観光のお話です(^_-)-☆