すまりんの てくてく ふたり旅

部屋付き温泉のある素敵な宿と美食を求め 夫のすまきと全国飛び回ります!

出羽三山①~"語るなかれ 聞くなかれ"の湯殿山と 羽黒山登拝 の巻~

山形県庄内平野と山形盆地をへだてる山並みの中に

東日本の山岳信仰の拠点 出羽三山があります

 

「三山」の名の通り 出羽三山月山・羽黒山湯殿山の三つの聖地の総称です

それぞれに神社がありますが 修験道を中心とした山岳信仰の場で 明治時代の神仏分離政策以前は神と仏を一緒にまつる神仏習合の山でした

三つの霊山を総称して出羽三山神社といいます

 

羽黒山は「現世」 月山は「前世」 湯殿山は「来世」を祈る山とされ 古くから現在・過去・未来を巡る「生まれ変わりの旅」として 出羽三山への参拝が広がったのだそうです

 

あとで知ったのですが^^;

参拝の順序としては 羽黒山→月山→湯殿山 が正式なのだそうです!

色々見てみましたが 全てにおいてそう書かれてあるので 間違いないと思います

 

まず 羽黒山で現世利益をいただき

月山(過去・死)→湯殿山(未来)の順に巡ることで 生まれ変わりを果たすと言われています

 

すまりんたちは なんと 湯殿山羽黒山→月山の順で参拝しました😱

 ● ● ● ^^;

 ※「月山」については次回お話します

 

 

まずは湯殿山神社から…

江戸初期までは 村山市にある「葉山」が出羽三山の一つとされていて 湯殿山出羽三山総奥院として 別格の位置づけがなされていたようです

 

神秘に包まれた湯殿山については「語るなかれ 聞くなかれ」とされていますので このブログでも軽い紹介にとどめておきます(^_-)-☆

 

山形と鶴岡を結ぶ月山道路から 脇道にそれて湯殿山を目指します🚗

すまりんは小学校の時 ある映画で 湯殿山の名前を知りました

タイトルは覚えていますが ここには怖くて書けません^^;

なんとなく すまりんは緊張気味に助手席に座っていました

湯殿山有料道路を通って…🚗

 

大鳥居前の仙人沢駐車場に到着

大きな赤い鳥居が目を引きます✨

この大鳥居の向こう… 1kmあまり登ったところに湯殿山神社はあります

湯殿山神社のそばに標高1500mの「湯殿山」という山があるのですが その山頂に湯殿山神社はあるのだと思っていました…

実際は 月山から流れ下る梵字川という川のほとりの谷あいに湯殿山神社は鎮座されています

ちなみに湯殿山については (羽黒山・月山と釣り合いをとるために)近くのそれらしい山を後世になって「湯殿山」と名付けたという説もあり 登る道もありません

 

湯殿山神社までは 1.2kmの道のりで バスだと約7分  徒歩だと約30分かかるそうです

 

駐車場の前に 売店兼休息所がありました

 

参拝は土足厳禁なので足拭き用のタオルが売られていました(※神社でも購入可能)

すまりんたちは 自然乾燥しました(笑)

 

湯殿山神社までのバスは1時間に1〜2本の間隔で運行されています

歩いて往復するつもりだったのですが

ちょうどバスの出る時間ということで 急いで切符を購入💨

料金は 片道200円 往復400円です

帰りはバスの時間が合わないと思い 片道切符を購入しました

 

7分後…

湯殿山本宮前のバス停に到着

ここから先は 撮影禁止です

アップダウンのある道を150mほどすすむと本宮に至ります🐾🐾

湯殿山神社からさらに先には「月山山頂」に至る登山道が続いています

 

「語るなかれ」「聞くなかれ」

ここで見たこと 体験したことは 訪れた人だけのもの(^_-)-☆

 

帰りは歩いて戻ってきました🐾🐾

未来への生まれ変わりを祈るこの地で 多くの行者が即身仏となられました

山形県に多く残る即身仏のミイラは ここ仙人沢で入定された行者たちのものだそうです

湯殿山はおごそかな霊気漂う神秘の聖地でした

 

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羽黒山

 

冒頭で書きましたが…

出羽三山は 月山・羽黒山湯殿山の三つの聖地の総称です✨

 

最初にお話しした「湯殿山神社」は 山深い沢の奥にある修行の場で 今でこそアクセスが容易になりましたが 雪深い冬はもちろんのこと かつては夏でも健脚の人でないとお参りできなかったようです

月山も標高1984mの高峰で 山頂付近にある「月山神社」の参拝には本格的な登山が必要です

 

一方 標高414mの羽黒山の上に鎮座する「羽黒山神社」は 一般の人にもお参りしやすいため 山頂の「出羽神社(いではじんじゃ)」に 3社の神を併せて祀る三神合祭殿があり 出羽三山をまとめて参詣できるようになっています!

 

すまりんたちは これから羽黒山に向かいます

鶴岡から羽黒街道を進むと…🚗

高さ24m 幅15mの大鳥居に出迎えられます

車で鳥居をくぐりぬけ…

矢印の方向に3kmほど進むと 随神門前駐車場に到着します

羽黒山神社へは随神門から2446段の石段を登る表参道が正式なルートですが 羽黒山有料道路(普通車400円)を通り車で山頂まで行くこともできます(^_-)-☆

 

すまりんたちは表参道の石段を登ることとします🐾🐾

 

猛暑のさなか 門前の売店の自販機で水分補給✨

※参道の中間点に「茶屋」はありましたが 途中 自販機を見かけませんでしたので 飲み物を持っていない場合は 買っておくのが良いと思います(^_-)-☆

須磨も のどがかわいたにゃ♥

 

羽黒山 登山口にて…

積雪の時期に「五重塔」まで行ったことがあるのですが そこから先は初めてです

 

羽黒山随神門

※明治までは仁王門とよばれていましたが 神仏分離で改名されました

 

随神門から いったん下り 祓川(はらいがわ)の流れる谷へ向かいます🐾🐾

階段を下りたところには たくさんのお社がありました

 

この道を少し行った森の中に 白山遥拝所のある白山神社があるようです

白山が見えるわけではないので 神社(遥拝所)までは行きませんでした^^;

 

神橋

神聖な場所にある赤い橋は独特の雰囲気がありますよね…

昔 参拝者はこの川で身を清めてから山頂までの生まれ変わりの道を歩いたそうです

写真では見づらいですが 「須賀の滝」と言う小さな滝があります

 

以前 撮影した写真で ご覧ください(^_-)-☆

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この時は 別世界みたいですね…

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橋を渡った少し先に 国宝五重塔✨があります

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木碑を見ると 雪が深かったことがわかります↑

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今回は緑の中の五重塔の写真を撮る気満々だったのですが…

残念~! 修理中でした^^;

 参拝はできるようになっていました(^_-)-☆

 

ところで ここは羽黒山神社の参道ですが 修験道神仏習合のため「別当寺」というお寺があり 山門や五重塔が建てられたそうです

江戸時代にはこの塔の周囲に多くの建造物があったそうです

明治時代の神仏分離により山内の寺院はほとんど取り壊されましたが 五重塔はかろうじて残されたそうです

 

杉の木がたくさんありましたが 五重塔の近くに ひときわ大きな杉がありました

樹齢一千年以上と言われる爺杉(じじすぎ)で国の天然記念物に指定されています

 

ここから杉木立の石段を登って羽黒山頂まで登れば社殿に至ります🐾🐾

約2㎞の参道の両側に樹齢300〜500年の杉が500本以上あるそうです!

この杉並木の参道は「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」の3つ星にも認定されています🌟🌟🌟

 

一の坂

山頂までの石段の総数は 2446段🐾🐾

数を聞くと ちょっとびっくりしますが 実際は緩やかな階段もあります

この日は猛暑でしたが 気候の良い時にゆっくり登れば ちょうどよい運動になりそうですよ(^_-)-☆

 

以前登った3333段の石段は きつかったです^^;

 

石段の脇にも ところどころにお社がありました

 

火石✨

大昔… この辺りがまだ浜だった頃 この石は光を放っており 漁師が灯台の代わりにしていたという言い伝えが残っているそうです

 

湯殿山遥拝 ※こちらも方角だけで 湯殿山は見えません

 

ここから二の坂です

 

それにしても 大きな杉が多いですよね!

 

二の坂茶屋

寄って行こうと思ったら 団体さんでいっぱいだったのでスルー^^;

かき氷・あんこ餅・きなこ餅・納豆餅などのメニューがありました

 

芭蕉

奥まった所が芭蕉塚だったようですが そのまま通過してしまいました^^;

奥の細道にもある「涼しさやほの三日月の羽黒山」の句にちなみ建立されたそうです

 

 

🔎かろうじて木のかげに灯籠が見えていますね

 

御本坊跡別当寺宝前院跡)

かつての賑わいは 今となっては夢の跡のようです…

 

鳥海山遥拝 

葉が落ちて見通しが良くなったら 鳥海山が見えるのかもしれません!

 

ちょっときつかった「二の坂」を過ぎました🐾🐾

ちいさな須磨は 袋に揺られ らくらく参り(笑)

ちいさな須磨は2022年にお空にいった愛猫の分身です

 

三の坂の始まりです

 

これだけでは いまいち 場所が分かりませんね…

 

 

羽黒山 斎館

かつてお寺でしたが 神仏分離の時 神社の「斎館」として残されたそうです

現在は参拝客の宿泊や食事処となっているそうです

 

鳥居が見えました

昔は青銅の鳥居だったそうですが戦争で供出されたため再建されたそうです

 登山口(随神門)からここまでの所要時間は1時間くらいです

 

厳島神社(かつては弁天堂だったそうです)

龍の彫刻が見事でした✨

 

手前の厳島神社の案内板が写ってしまってますが こちらは 蜂子社です

出羽三山の開祖 蜂子皇子(はちのこおうじ)をお祀りしています✨

 

三神合祭殿(さんじんごうさいでん)

萱葺きの豪壮な建物で 国の重要文化財です✨

月山・羽黒山湯殿山の三神が合祀されています

見上げると 海老虹梁の上に「力神」がおわしました!

モリモリの筋肉で 屋根を支えておられるのでしょうか…

悪を寄せ付けないように(?)睨みをきかせておられました

冒頭でも触れましたが…

羽黒山は「現世」 月山は「前世(死後の往生)」 湯殿山は「来世 (生まれ変わり)」を祈る山とされます

三神合祭殿を参拝することで 出羽三山神社全てお参りしたこととなります

 

 

鏡池 (三神合祭殿の正面にあります)

平安〜江戸時代中期まで数百枚の銅鏡が奉納されたことにより鏡池と呼ばれるそうです

また 奉納された鏡の190枚が重要文化財に指定されているとのこと…

 

芭蕉銅像がありました

「涼しさやほの三か月の羽黒山」を含む3句が刻まれていました

 

蜂子皇子(はちのこおうじ)のお墓

蜂子皇子は飛鳥時代の皇族で 蘇我馬子に暗殺された崇峻天皇の第三皇子です

聖徳太子にかくまわれて馬子の追手を逃れ 丹後から船で北へと向かい ついに鶴岡にたどりついたと伝えられています

この後 海岸から三本足の烏に導かれて羽黒山に登り出羽三山を開いたのだそうです



鏡池越しに見る三神合祭殿

 

羽黒山頂にバスのりばはありますが 本数が少ないので下りも歩くことにしました

下りは 五重塔まで25分 🐾🐾

そこから登山口(随神門)まで さらに15分ほどかかりました

 

徒歩の場合 参拝時間を含めて往復2~3時間みておかれたら良いと思います

ちなみに すまりんたちは参拝時間も短いめだったので 2時間で戻ってきました

 

 


こちらは今回の旅で購入した木村屋さんの「古鏡こきょう」というお菓子です

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3個入り594円

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羽黒山の「鏡池」から出土された古鏡をかたどったお菓子✨

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木村屋さんのこだわりの特製餡に求肥が入っていてモチっと美味しかったです💛

 

次回は月山登拝のお話です

 

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