すまりんの てくてく ふたり旅

部屋付き温泉のある素敵な宿と美食を求め 夫のすまきと全国飛び回ります!

神代から続くパワースポット✨八百万の神々が集う出雲大社のお話 ~前編~

すまきとすまりんがやってきたのは 島根県にある出雲大社

有名な観光地だけあって 門前町はお土産物屋や食べ物屋で賑わっていました

出雲は "ぜんざい発祥の地" とされます

 

門前にある 老舗の「坂根屋」

ぜんざいの語源は 出雲国神事に使われた神在(じんざい)餅が由来と言われます

 

お土産も買って帰りました(*^^*)

※お店のかたの許可を得て撮影させていただいてます

 

こちらは「おつまみ研究所大社門前ラボ &日本ぜんざい学会壱号店」

 

そして こちらは「出雲ぜんざい本舗」

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※以上は 過去何回か訪れた時にいただいたものです!

一度に食べたわけではありません(笑)

 

出雲ぜんざい本舗」では お店の中に稲佐の浜の砂」が置いてあり 自由に持ち帰れるようになっていました

 

まずは稲佐の浜のお話から始めたいと思います

※都合により 過去の写真もまじえながらお話を進めていきますね(^_-)-☆

日本では 毎年「神無月」になると 八百万(やおよろず)の神々が出雲大社に集まるという言い伝えがあります

「神無月」は 旧暦の10月の和名...

つまり新暦では11月に相当しますが そのとき全国の神々は出雲大社に集まられ いろんな事柄について神議り(かみはかり)をされるのだそうです

このため 出雲地方では 旧暦10月を神無月ではなく神在月(かみありづき)と呼びます

 

出雲に来られる神々は まずこの稲佐の浜でお出迎えされます

歓迎されていないすまりん(笑)

この時は あいにくの雨と強風でした ^^; 

寂しい写真ですが 海岸沿いに駐車場があるので 荒天の中 訪れるかたもけっこうおられました(^_-)-☆

砂浜の中にぽつんと立つ岩山「弁天島」は かつては海のなかに浮かぶ島だったそうです

弁天島には海の神様である豊玉彦命(とよたまひこのみこと)が祀られています✨

 

この砂をすくって出雲大社までもって行くと「素鵞社(そがのやしろ)」にて お清めの砂と交換していただけるということで...

お参りをした後 波打ち際で砂をすくいました

この砂浜の砂は いつか車で走った石川県の千里浜なぎさドライブウェイのように とてもキメが細かくてしっかり固まっていました ※千里浜ロードの記事はこちら

砂は 持参したビニール袋におさめました⤵

出雲大社でこれと交換にいただくお清めの砂を家の敷地や周りに撒くと 邪気を払い幸福を招いてくれるのだそうです✨

出雲ぜんざい本舗」では ここまで取りに来るかわりにお店に置いて下さっていたのですね(*^^*)

 

氷のように冷たい雨に打たれて 指が真っ赤です…

 

浜に上陸された神々は「神迎の道」を通って出雲大社へと向かわれます

すまりんたちも これからその道を歩いて出雲大社へ向かいたいと思います

 

まず 弁天島から少し南へ歩きます🐾🐾

 

灯籠のあるところから「神迎の道」がはじまります

舗装の色が変えてあるのでわかりやすいです⤵

てくてく...

 

...と  ここで すまりんたちは 寄り道(笑)

道沿いにある 出雲そば荒木屋さんに寄って お昼をいただくことにします

店内の待合所に ブラタモリのステッカーがありました⤵

出雲大社の回で寄られていたのは このお店だったのですね!

数々の有名人が来られる名店のようです✨

 

寒いので温かいおそばに惹かれましたが…

出雲そばといえば割子そば!

お店の名物という"割子三代そば"をいただきました


店を出るとまもなく 出雲大社の鳥居が見えてきました

途中のお昼の時間を差し引いて 稲佐の浜からだいたい徒歩20分ぐらいの道のりです

 

こちらは門前町の風景…

向こうに見えているのが 一の鳥居✨

「石の鳥居」とも言われますが 実際は鉄筋コンクリート製なのだとか...

大きな鳥居ですが 出雲大社の御本殿より1m低いのだそうです

 

回れ右して こちらが 二の鳥居⤵

「勢溜(せいだまり)の大鳥居」という耐候性鋼の鳥居です✨

(※当初は木製でしたが 2018年に竣工されました)

昨年 神在月に訪れた時には 神迎祭・神在祭の高札が立っていました⤵

鳥居をくぐると 参道が一直線にのびています

めずらしい「下り参道」です

 

坂の途中にある 祓社(はらえのやしろ)

まずここにお参りして 穢れを落とします

 

坂を下りきった左側に相撲場がありました

 

かたわらに 相撲の始祖といわれる野見宿禰(のみのすくね)神社がありました

野見宿禰は出雲出身で 一説では第13代出雲大社宮司である襲髄命(かねすねのみこと)と同一人物であるともいわれます

野見宿禰当麻蹴速(たいまのけはや)のとった相撲が日本の相撲の始まりとされますが 相撲が行われた場所は 奈良県の山の辺の道沿いにあり 以前ご紹介しました

 

野見宿禰は力士としてだけでなく 殉死を廃し埴輪(はにわ)を陵墓に立てることを提案した人としても知られています!

 

冒頭でご紹介した老舗「坂根屋」で購入した宿禰(すくねもち)

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お店のかたのお話では 販売されて100年になる銘菓だそう✨

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箱が土俵になっていて トントン相撲で遊べます(^_-)-☆

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柚子とごまの二種類の求肥のお餅も美味(*^^*)

 

素鵞川(そががわ)にかかる祓橋(はらえのはし) を渡ります

ここでもう一度身を清めることになりますね(^_-)-☆


出雲は日本酒発祥の地🍶と言われます✨

出雲神話では スサノオノミコトが「八醞(やしほをり)の酒🍶」(八回の醸造を繰り返した強い酒)をヤマタノオロチ🐍に飲ませて酔わせ 退治する話が出てきます

ただ 日本酒発祥の地は宮崎や兵庫にもあるようです...

 

ちなみに こちらが宮崎県の日本清酒発祥の地⤵

※詳しいお話は また後日に(^_-)-☆

 

出雲大社の松並木の参道


かたわらに うさぎ🐇のオブジェがありました

 

出雲大社のうさぎといえば もちろん「因幡の白兎🐇」のお話ですね!

こちらは参道脇にある『神話・因幡白兎』と題された銅像です

大国主命(大黒様)の前に うさぎさんがちょこんと座っています

因幡の白兎のお話は 出雲大社の公式ホームページより抜粋させていただきます

出雲の国にだいこくさまという神様がいらっしゃいました。 その神様はおおぜいの兄弟があり、その中でもいちばん心のやさしい神様でした。
兄弟の神様たちは因幡の国に八上比売(やかみひめ)という美しい姫がいるという噂を聞き、みんなで会いに行こうと決められました。 だいこくさまは兄弟達の家来のように大きな袋を背負わされ、一番後からついていくことになりました。
兄弟たちが因幡の国の気多の岬を通りかかったとき、体の皮を剥かれて泣いている一匹のうさぎを見つけました。

兄弟たちはそのうさぎに意地悪をして、海水を浴びて風にあたるとよいと嘘をつきました。
そのうさぎはだまされていることも知らずに、言われるまま海に飛び込み、風当たりのよい丘の上で風に吹かれていました。
そうしていると海水が乾いて傷がもっとひどくヒリヒリ痛みだしました

前よりも苦しくなって泣いているうさぎのところに、後からついてきただいこくさまが通りかかりました。

だいこくさまはそのうさぎを見てどうして泣いているのかわけを聞きました。
そのうさぎは言いました。
わたしは隠岐の島に住んでいたのですが、一度この国に渡ってみたいと 思って泳がないでわたる方法を考えていました。するとそこにワニ(サメ)がきたので、わたしは彼らを利用しようと考えました。
わたしはワニに自分の仲間とどっちが多いかくらべっこしようと話をもちかけました。

ワニたちは私の言うとおりに背中を並べはじめて、私は数を数えるふりをしながら、向こうの岸まで渡っていきました。
しかし、もう少しというところで私はうまくだませたことが嬉しくなって、つい、だましたことをいってしまいワニを怒らせてしまいました。 そのしかえしに私はワニに皮を剥かれてしまったのです。
それから、私が痛くて泣いていると先ほどここを通られた神様たちが、私に海に浸かって風で乾かすとよいとおっしゃったのでそうしたら前よりもっと痛くなったのです。

だいこくさまはそれを聞いてそのうさぎに言いました。 かわいそうに、すぐに真水で体を洗い、それから蒲(がま)の花を摘んできて、その上に寝転ぶといい。
そういわれたうさぎは今度は川に浸かり、集めた蒲の花のうえに、静かに寝転びました。
そうするとうさぎのからだから毛が生えはじめ、すっかり元のしろうさぎに戻りました。

そのあと、ずい分遅れてだいこくさまは因幡の国につかれましたが、八上比売が求められたのは、だいこくさまでした。

 

参道をはさんで反対側には 波の上の光の玉と 大国主神の像がありました

『ムスビの御神像』というそうです

あるとき 国づくりに苦しむ大国主神のもとに 海から光り輝くものがやってきたのだそうです

誰かと問えば「吾は 汝の幸魂 奇魂(さきみたま くしみたま)である」と答えます

自分自身の人格が 海の彼方からやってきたということなのでしょうか…

 

古事記伝」を記した本居宣長によれば...

神は 和魂にぎみたま・豊饒をもたらすなど穏やかで慈しむ側面)荒魂(あらみたま・災害をもたらすなどけわしく荒々しい側面)のふたつの側面をもっていて

和魂はさらに 幸魂(人に幸福をあたえる優しさや愛情をあらわす)と 奇魂(神秘や知恵・知識をあらわす)にわかれるのだそうです

 

神様ではありませんが  こちらはお空に行った愛猫 須磨の分身たち... 

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いつも穏やかでおっとりしているリアル須磨は 須磨の和魂... 

好奇心旺盛で冒険家のちいさな須磨は 須磨の荒魂を宿しているのでしょうか...

※リアル須磨とちいさな須磨についてはこちらをご覧ください(^_-)-☆

 

一般的に 神社で祈りのことばを唱えるときには

「祓い給え 清め給え 守り給い 幸(さきわ)え給え」といいますが...

出雲大社では「幸魂(さきみたま) 奇魂(くしみたま) 守給(まもりたまい) 幸給(さきはえたまえ)」と唱えるのだそうです

海からやってきたこの「幸魂 奇魂」大物主神(おおものぬしのかみ)で 「(国造りを成就させるため)吾をば倭の青垣 東の山の上にいつきまつれ」と三輪山に祀まつられることを望みました

 

三輪山大神神社(おおみわじんじゃ)

大神神社には大物主大神「和魂」が祀られ 摂社で ご神体の三輪山への登拝口がある狭井神社には「荒魂」が祀られているそうです

大物主大神大国主神は同じ神のようで 別のようで…

神様も複雑ですね^^;

いずれにせよ 出雲大社と 大和の大神神社(おおみわじんじゃ)は深いつながりがあるようです

こちらは 大神神社に参拝した時のお話です⤵

 

さて ご神域が近づいてくると 手水舎がありました

コロナ以来 手水鉢から柄杓がなくなって いろいろ工夫がされていますね

清潔でよいと思います(*^^*)

すまきは昔 修学旅行?で訪れた清水寺の柄杓を握ったら手が臭くなって困った経験があるそうです💧

 

いよいよ最後の鳥居(銅鳥居)をくぐってご本殿に向かいます

寛文6年(1666年)に毛利輝元の孫 綱広が寄進した鳥居だそうです

 

こちらは 早朝の拝殿

人影もまばらで 荘厳な空気に支配されていました✨

拝殿の大きな注連縄(しめなわ)は 巻き始めが向かって左に 穂先は右にあります

これを左本右末といいます

 

※一般的には 神様に向かって右方が上位 左方が下位とするので 右が巻き始めで 左が穂先になることが多いです(左末右本)

たとえば... すまりんの故郷 愛媛県宇和島市の宇和津彦神社

 

なんとなく原初の神社を感じさせる壱岐の月読神社も左末右本です

 

出雲大社のように"左本右末"の神社はとても珍しいと言われます

 

有名どころでは 先ほど紹介した大物主神を祀る大神神社

愛媛県大三島にある大山祇神社ぐらいしか例がないようです

 

いよいよ出雲大社の御本殿にお参りしますが...

長くなるので 続きは後編に回させていただきます(^_-)-☆

 

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