すまりんの てくてく ふたり旅

部屋付き温泉のある素敵な宿と美食を求め 夫のすまきと全国飛び回ります!

幼き弘法大師 身投げの地... 出釈迦寺のお話(香川県)

本日は 四国八十八ヶ所のお寺 「出釈迦寺」のお話です

 

その前に 「四国八十八ヶ所」について簡単に説明させて下さい(^_-)-☆

弘法大師空海)にゆかりのある88のお寺が 四国の各県に散在しています

 

Wikipediaより

伝説によれば 讃岐で生まれた弘法大師が四国を巡って修行をされ 八十八ヶ所の霊場を開創されたといわれています

これらを巡礼することを四国遍路(遍路)といい 終了時には煩悩が消え 大願成就すると言われています✨

全てつなぐと 総距離は1450kmだそうで 福岡ー東京の1.5倍もあります👀

しかも山道も多く「遍路ころがし」という難所があったりして 歩いて巡るには大変な苦労があると聞きました💦

 

四国出身のすまりんは すまきと共に車で八十八ヶ所を巡ったことがあります

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写真は 各お寺でいただいた御朱印の一部です

一応 般若心経を諳んじてから遍路に出発しましたが

信仰心の薄いすまりんたちは 何となくスタンプラリーのような気分で 巡ってしまいました💦

本格的に 白衣(はくえ)を着て 笠をかぶり 金剛杖を持って... といったお遍路スタイルはしませんでした^^;

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本格的なお遍路さんでは「同行二人(どうぎょうににん)という言葉が 装束などに記されているのが目につきます

これは... お遍路巡りでは 常に弘法大師様と共に巡礼するということです

 

遍路には 順序があります

1番の霊山寺徳島県)から 時計回りに 88番の大窪寺香川県)まで参拝して行きます

 

また 反時計回りに巡礼する”逆打ち” という方法もあります

今年(2024年)は閏年ですが まさに閏年に”逆打ち” をおこなうとご利益がアップするという言い伝えがあるそうです✨

 

すまりんの育った宇和島市弘法大師のころには多分ほぼ海だったので 八十八ヶ所のお寺はありませんが💦 隣の三間町(今は合併して宇和島市になりました)に「41番 龍光寺」と「42番 仏木(佛木)寺」があり 宇和島には遍路巡りの拠点として宿泊されるかたも多くおられるようです

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お寺のいくつかには 弘法大師が修行をされた伝説が残っています

奇岩絶壁の行場があるお寺はとても印象に残りますが...

今回訪ねたのも そんなお寺のひとつです(^_-)-☆

 

四国八十八カ所

73番札所  出釈迦寺しゅっしゃかじ

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香川県 善通寺市にあります

駐車場に車をとめて ひなびた参道をのぼると🐾🐾

山門があらわれました⤵

香川県善通寺市にあるこのお寺は 弘法大師幼少期の伝説「捨身ヶ嶽」縁起にゆかりがあるそうです

 

~捨身伝説~

(※出釈迦寺のホームページの解説を要約させていただきます)

弘法大師がまだ「真魚(まお)」という幼名だった7歳の時「将来仏門に入って民衆を苦しみから救いたい この大任が果たせるならば、どうか釈迦如来のお姿を拝ませて下さい それが叶わないならば この身を諸仏の供養として捧げます」と念じて 高い崖の上から身を投げられたのだそうです

すると不思議なことに天女が大師を抱き止め 光り輝く釈迦如来が現れて「大願成就」のしるしを示されました

 

「捨身」ということばは お釈迦様の前世の物語「ジャータカ」にでてくる薩埵王子(さったおうじ)のお話を思い起こさせます

王子が森へ行くと 餓死寸前の虎の母子がいました 飢えのあまりに我が子を食べようとする母虎を見た王子は 虎の前に身を投げて 母虎と七匹の子の命を救ったのです

「捨身飼虎(しゃしんしこ)」というこのお話は 法隆寺に残る玉虫厨子の装飾のモチーフにもなっています

早熟な真魚少年(弘法大師)も この説話を知っていたのでしょうか…

 

 

境内に入って参拝します

手前が「本堂」で 奥が「大師堂 」

※八十八か所のお寺には必ず本堂と大師堂があり お遍路の巡礼者は二つのお堂を参拝します

 

一段高い所に「地蔵堂」がありました

上に登ると 捨身ヶ嶽遥拝所があります

左の山が捨身ヶ嶽の行場がある「我拝師山(がはいしさん)

中腹の峠のあたりに 「出釈迦寺 奥の院」が小さく見えています

 

以前 遍路の途中でここを訪れた時には奥の院にお参りする時間がなかったので いつか行ってみたいと思っていたのです...

 

鐘楼堂で鐘をついてから 奥の院に参詣することにしました

 

 

3分ほど登ると 奥の院の「参道口駐車場」がありました

ここまでは車で来ることができるようですね...

 

さらに上まで車道は続いていますが この先に広い駐車場はありません

すごい急坂で あっというまに息があがります

 

令和5年は 弘法大師の1250歳の記念の年だったようです✨

弘法大師高野山奥の院でまだ生きておられて 朝夕に食事を召し上がっているそうですよ!

以前の記事に書きましたが...

  毎朝6時の朝食は 一汁二菜

  10時半の昼食は 一汁三菜とデザート付き🍨

  時にはパスタ🍝やコーヒー☕も供されるそうです!

※『弘法大師御廟』は撮影禁止のため写真はありません

 

水場がありました

 

奥の院への道は「世坂」というそうです

チェーンがあり ここで車はストップになっていました

体の不自由なかたが申し出ると上まで車で行くことを許されるようですが かなりの急坂なので車でも大変そうです💦

 

ところどころに 信者のかたが奇跡を体験した記念の石碑が奉納されていました

 

それにしてもすごい急坂ですよね^^;

北斎が描く デフォルメされた浮世絵の山のようです💧

 

車道からはずれてちょっと近道(^_-)-☆

 

かつての参拝道でしょうか... 石仏が安置されていました

 

鐘楼堂から 登り始めて約30分...

ずいぶん上まで来ました(*^^*)

遠く丸亀の町と 瀬戸内の島が見えています

 

我拝師山が迫ってきました! 

奥の院はもうすぐです(^_-)-☆

 

参拝者駐車場の案内がありますが 許可を得て上がってきた車用ということですね

どうやら有料のようです...

 

こちらが山門

山号は我拝師山です✨

 

ここは五岳山という行場になっていて 香色山・筆ノ山・我拝師山・中山・火上山を縦走できます 

 

※ちなみに丸亀城から望んだ 五岳山の写真です⤵

標高481mの我拝師山が最高峰✨

 

けれど 山頂は木が茂っていて眺望はないそうです💦

 

まずは 奥の院を参拝します🐾🐾

目の前にそびえる階段が 高く見えました^^;

 

奥の院に到着🚩

かつてはここが73番札所だったそうです!

すまりんたちみたいに軽い気持ちで回っていたとしても

お遍路さんはここまで来ないといけなかったんですね💦

今は ずいぶん楽になったということです...

 

こちらにあるのは「天空の鐘」と名付けられた鐘楼堂

 

金色の釈迦如来が 浮かび上がって見えますね✨

7歳の弘法大師は こんな風に顕現された光り輝く釈迦如来を見られたのでしょうか!

 

鐘楼のむこうから 絶景が見下ろせます

向かいの山は 戦国時代に西讃岐を支配した香川氏の居城「天霧城」です

採石が進み 山が削られています💧

 

丸亀の町並みの奥に うっすらと瀬戸大橋が見えました

 

奥の院の下をくぐって いよいよ「捨身ヶ嶽」の行場に向かいます

 

いきなりの鎖場にちょっと躊躇しましたが…

お遍路さんの中には ここまで登って来られるかたも多いのでしょうね

 

下から見たら怖そうですが ...

実際はそこまで高くないので 高所恐怖症のかたでなければ ぜんぜん大丈夫だと思います(^_-)-☆

 

岩肌に仏さまが刻まれていました⤵

山頂まで登るつもりだったのですが...

 

奥の院から50mほど登った場所に 弘法大師が捨身されたという聖地がありました

お遍路を何度もまわられているという先達のかたにここで偶然お会いして教えていただかなければ 山頂をめざして素通りしていたかもしれません💧

そのかたのお話では

我拝師山の山頂には何もなく展望もないとのこと...

すまりんたちは ここをゴールにすることにしました(^_-)-☆

しかし ここから身を投げて 助かるとは思えません!

のぞきこむだけで足がすくみます

 

それから先達のかたと 少しお話しをしたのですが ...

すまりんの故郷の宇和島にも宿泊されていて 宇和島のことをよくご存知でした

四国別格二十霊場の「龍光院」や 宇和島出身の元プロ野球選手でメジャーリーグでも活躍された岩村明憲選手のご実家の話題で盛り上がりました(*^^*)

宇和島は人情があって良い所ですねぇとも おっしゃって下さいました✨

※余談ながら 平井正史選手や宮出隆自選手なども宇和島出身ですよ(^_-)-☆

 

こんな所で故郷の話ができて すまりんはとても懐かしく幸せな気分になりました(*^^*)

苦労して 登ってきた甲斐がありました!

 

そのかたとは ここでお別れして すまりんたちは もと来た道を下って行きました

ここまでの所要時間は小一時間でしたが 下りは20分ほど...

下りの急坂がすごすぎて 走り出したら止まらなくなるほどでした💦

降りた時は 膝がプルプル(笑)

 

次回は     
香川県 屋島灘温泉「HOTEL 花樹海」のご紹介です